子どもが転んで怪我をした、料理の最中に包丁で深く切ってしまった、お湯をこぼして火傷(やけど)してしまった、このような場面は日常生活において突如起こるアクシデントです。小さな擦り傷程度なら絆創膏を貼ったりして様子を見ることもありますが、かなり深く切ってしまって出血が止まらない時や痛みが酷い場合など、すぐに「外科」に受診しましょう。

尚、当院では処置内容が難しいと判断した際には速やかに他院へ紹介しております。

1. 外科の役割

外科とは主に手術をする治療を行う診療科です。臓器などの大きな手術もあれば、切り傷など小さい傷口を縫合するのも外科医の役割です。外科も「整形外科」「形成外科」「脳神経外科」「消化器外科」など内科と同様に様々な専門分野があります。私たちが生活している上で起こる怪我や火傷などの治療を行うのは主に一般外科になります。

2. 怪我の種類と処置

怪我にも擦り傷のような病院に行かずとも家庭内で治療できるものから、緊急に処置が必要な怪我までありますが、大したことないと思われる怪我でも、ばい菌が傷口から侵入し感染症を起こすこともあります。また、綺麗に早く治すためには適切な処置が必要となり、個人の判断では難しいこともあります。

切創(切りきず)

包丁やハサミ、鋭利なもので切った時の「切りきず」ですが、表面的に浅い傷口だと思っていても、実際は血管や神経や腱まで損傷してしまっていることもあります。傷の程度によっては縫合処置をします。

擦過傷(すりきず)

地面や壁にこすって、皮膚の表面が擦りむけた状態のきずです。ほとんどの場合縫合せずに塗り薬で治療します。すりきずで気をつけることは、道路などで転んで傷口に砂や砂利などの異物が付着することです。傷口を真水で洗い流すことが大切です。

咬傷(咬みきず)

人や動物に咬まれた時にできるきずです。口の中にはばい菌や雑菌が多く、咬みつかれた時に傷口から体内に侵入してしまうので感染症を起こす危険性があります。咬みきずを負った時は病院へ受診し、必要に応じて抗生剤の投与や破傷風の予防注射などの処置をします。

刺傷(さしきず)

ナイフやガラスなど鋭利な先端が突き刺さってできるきずです。傷口は小さいのですが、体の奥の組織まで損傷している可能性もあります。また、先端部が体内に残ってしまっていることもありますので早急に病院での処置が必要です。

挫傷

転んだり、ぶつけたり強い力で皮膚が圧迫されて、内出血や内部組織に損傷があります。骨折や神経の損傷も考えられるため、病院へ受診し検査を受けましょう。

3. 火傷(やけど)の種類と処置

火傷は日常生活で最も多い怪我といわれています。お湯や花火、ろうそくの火、アイロンなどの金属や化学物質での火傷、湯たんぽやこたつなどでも低温火傷をすることがあります。
火傷には浅いものから深いものまでありそれぞれ処置法が違いますが、火傷の判断は個人の判断では難しく、処置が遅れたり間違っていると後々跡が残ってしまうこともあります。火傷はすぐに冷やし病院に受診することが大切です。

Ⅰ 度熱傷(軽度のやけど)

最も軽い程度の火傷で、表皮のみの火傷です。皮膚の表面が赤くなり、ヒリヒリとした痛みを伴います。すぐに冷やして特別な治療は必要ありません。数日後には跡も残らず自然に治癒します。

Ⅱ 度熱傷(中程度のやけど)

真皮にまで及ぶ火傷で、水ぶくれができます。ヒリヒリとした痛みも伴います。範囲が広い場合は病院への受診をしましょう。完治まで数週間かかりますが、跡はほとんど残りません。

Ⅲ 度熱傷(重度のやけど)

皮下組織にまで及ぶ重度の火傷です。皮膚が白くなり、神経まで損傷しているので痛みを感じません。皮膚移植の大きな手術が必要となり、術後も跡が残ります。

火傷の応急処置として、すぐに冷水で5分以上は冷やしましょう。Ⅱ度熱傷までは軟膏で治療しますが、Ⅱ度熱傷は真皮の深くまで損傷していることもあります。すぐに病院に受診することをおすすめします。